2008-09-18

三溪園@横浜トリエンナーレ2008 #2


9月16日、三溪園横トリ2008のボランティアをしてきました。朝はあいにくの雨でしたが、午後からは雨も上がり雨に濡れた庭園がいっそうの美しさを放っていました。

既に他の会場でボランティアをした方々のお話を聞いていたので腰が引けた状態でしたが、三溪園は平和です。
休憩は短いですが、見学は自由、控え室はソファー、お菓子と水もfree。緑豊かな中で、一般のお客様とも談笑しながら楽しく過ごしました。
また、外国人向けの観光スポットになっているらしく、いろんな国の観光客が大勢やってきます。私も、タイ人観光客ともしばし盛り上がりました。子の後、箱根と新宿と皇居を観光するそうですよ。箱根なんて、渋いですね。



さて、作品は古建築物や庭園を使ったインスタレーションや展示5作品で、ホワイトキューブとは違った面白さがあります。
私が担当した中谷芙二子さんの「雨月物語」は、竹林と滝に霧を発生させて幻想空間を作り出した作品です。三溪園の中では、一番一般にも理解しやすいと思います。当日の朝は雨だったので、私は「この庭園は霧深いな!」と思ってしまいましたよ(笑)

旧東慶寺のホルヘ・マキとエドガルド・ルドニッキーの「Twilight」は、建物内部で20分間のインスタレーションを鑑賞する作品です。ディレクター曰く、今回の横トリ作品はキュレーターや評論家などの玄人好みの作品が多いとのことですが、これもその一つでしょう。謎解きみたいな作品です。ちなみに、東慶寺は約500年前に建築された縁切寺だそうです。


今回の横トリで、必見作品の一つになるんじゃないかと勝手に思っているのが、合掌造りの旧矢箆原家住宅の座敷で行われているティノ・セーガルの「Kiss」。早くからボランティア募集が掛かっていたので、なんとなく知っている方もいるかと思います。
知りたくない方は、以下は飛ばしてください。
広い座敷に男女が横たわって抱き合い、足を絡め合い、互いの背中や腰に手を回して動き回るという実にセクシャルなインスタレーションです。演じているのはボランティアのダンサーで、作家の振り付けに従って、二人だけで延々と踊っています。ちなみに、この作品(振り付け)は、MOMAに収蔵されたそうです。
何も知らずに三溪園を見学に来る方もいるので、見学者や三溪園のボランティアからの苦情が殺到しているそうです。私も最初に興味本位で見に行った時は、見ているこちらが恥ずかしくなりましたが、二回目にじっくり見たら、幸せな気分になって見とれましたよ。
作家の意向で撮影は禁止。何を思うかは、あなたの目で確認してみてください。

他に、池を望む東屋を使ったトリス・ヴォナ=ミシェルの「浪費的なイルミネーション」も、気に入った作品です。こちらも謎解きのようで、なかなかシュールです。平日にのんびり鑑賞向けで、混雑時は鑑賞する環境ではないかもしれません。


園内は広くて庭園や建物も鑑賞できるので、一日楽しめそうです。これからは、彼岸花が見ごろ。
まだ見ていない作品もあるので、もう一度行くつもりです。