2007-05-26

多摩版「タイ・日アート交流展」

東京都現代美術館の「みてみ☆タイ Show me thai」が終わったと思ったら、今度は多摩でタイ・日アート交流展が始まっていました。

多摩美術大学美術館
「タイ・シラパコーン大学 多摩美術大学交流展」
会期:2007年5月20日[日] → 6月17日[日]
休館日:火曜日
開館時間:10:00―18:00(入館は17:30まで)
入館料:大人300円
最寄り駅:小田急多摩センター駅、京王多摩センター駅、モノレール多摩センター駅、各10分以内
http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=35.37.13.072&lon=139.25.53.311&sc=2&mode=map&type=scroll

2006年秋にタイ・バンコクのシラパコーン大学のアートギャラリー「ヴィショック・ムフダマニー」にて開催された交流展の日本への巡回展。タイの美術大学・シラパコーン大学と多摩美術大学の教員のアーティスト62人の作品を展示しています。

情報提供は、シラパコーン大出身のadulさん。
ขอบคุณมากค่ะ

「バンコク国立美術館」の日本語ガイド

「Show Me Thai みてみ☆タイ展」、終わりましたね。
Witさんの花売りの少女たちも、タイへ帰っていったようです。私が作った女の子も一緒ですね。
この展覧会で、初めてタイの美術に興味を持った方も多いのではないでしょうか。

タイで現代美術をみるスポットとして、バンコクの国立美術館があります。王宮などの観光スポットにも近く、バックパッカーの聖地カオサン通りからも歩いていける距離です。
ここで、日本人の方が日本語ガイドサービスを行っています。

ガイドを立ち上げたのは、東京国立近代美術館でボランティア・ガイドをされている金成圭章さん。
かつて、タイに駐在した経験などからタイとの繋がりも深く、ご自身で翻訳をされて館長に掛け合い、実現されたとのことです。
自身の経験を活かし、海外へ活動の幅を広げるその熱意と実行力、すばらしいです。

ブログで紹介するための説明を付けたいとお願いしたら、丁寧な文章が送られてきましたので、ご紹介します。
下記は、基本情報の一部を除いて、金成圭章さんによる文章です。また、この記事の写真も全て金成圭章さんにご提供いただきました。ありがとうございます。

1.バンコク国立美術館の日本語ガイドサービス

日時:毎月第三土曜日午前10時から約1時間
連絡先:gallerybkk◎msn.com
(現地の日本人ボランティア・ガイドのメールです。◎を@に直して送ってください。)

2.バンコク国立美術館について

1977年に開館。バンコクに王朝が開かれてから現代までの絵画、彫刻作品のコレクションの常設展示があるほか内外の作品の企画展を行っています。
常設展示は国家美術展の受賞作品や国家芸術家の代表作などでタイの近現代美術史が概観できます。
建物は1907年に王室の建物として作られたルネッサンス様式によるもので重要文化財(National Monument)に指定されています。
黄色の外壁に白い浮き彫りが美しいこの建物はかって王立造幣局として使用されていたものです。

Art Gallery National Museum
開館時間 午前9時~午後4時水曜日~月曜日(月・火休館)
入場料 30バーツ
住所 4Chao-FaRoad,Pranakorn,Bangkok10220
電話 66-2-282-2639~40(日本からかける場合)
アクセス ★マークが美術館 http://www.thailandmuseum.com/thaimuseum_eng/bangkok/maplocation.htm
URL http://www.thailandmuseum.com/thaimuseum_eng/artgallery/main.htm

3.ガイドサービスの経緯(金成圭章さんより)

微笑みの国私共は若い頃バンコクに駐在し、その後家内がタイの留学生、研修生をお世話する機会が多く、またしばしばイに旅行し各地の仏教遺跡を訪ねるなどタイはなじみ深い国です。

私は2003年東京国立近代美術館がボランティアによる所蔵品展のガイド(毎日2時から約1時間交替で実施しています。)を始めたときから参加し来館者との交流を続けています。

2年ほど前NationalGalleryを訪ねたとき、タイの学生が研修で日本語ガイドをやろうとしていたので昨年行ってみるとそれはその時限りとのことでした。

国立博物館の方は各国語によるボランティアガイドの長い歴史があり日本語も30年の歴史があるので、それにならい美術館のガイドも出来ないかと思い、同館のガイドブック(英文)を日本語に翻訳し、かつ関連する資料で日本語のものまた英文(日本語に翻訳)したものを作り、館長に提案しましたところ興味を示し実現の運びとなったものです。

現地にお出での方々に集まって頂いた折資料をお渡しし検討して頂いたところ幸いチャレンジして下さる方がいらして定期的にガイドが始まりました。

「ズボンとアート」という前森美術館館長の書かれたものを読んだときに「欧米のアート」「日本のアート」というズボンをはいて始めての国のアートにふれることの無意味さ
をといておられるのに共感しましたが、タイのアートに自分の眼で直接触れて頂くこのガイドに是非多くの方が参加して頂きたいと思います。



金成さん、丁寧な文章ありがとうございました。
国立美術館は、観光場所としても人気の王宮やワット・プラケオが並ぶエリアにあり、大通りの向かいには国立博物館もあります。また、バックパッカーの集まるカオサン通りからも近いです。
バンコクに観光に行った際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
実は、私も何度か近くに泊まりながら、まだ行ったことがないんです。

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建物の写真と絵画(作者 Chakbhan Posyanakrit(国民芸術家)
 「Duangta Nandakhwang の肖像」アクリル絵具 1970)
彫刻(作者 Khien Yimsiri 「微笑みの国」 ブロンズ 1948)

タム君パフォーマンスと展覧会の閉幕


そして、タム君こと、ウィスット・ポンニミット君(Wisut Ponnimit)のパフォーマンス。ライブを見るのは初めてです。

入場は1時だというので他のイベントみたいにのんびりしていたら、タム君フアンはすごかった!券は事前予約ですが、時間前に随分並んでます。
20代の女性フアンが多くて、物見遊山的な私は肩身が狭かったです。
その割に、ちゃっから砂被り席に座りましたけどね。200席は完売、私たちは座布団席に座りました。

そして、タム君登場。
ツッコミの木村さん、ボケのタム君のゆる~い漫才風のトーク。パフォーマンスって、これか~?
キムタム夫婦漫才って呼ばれてるらしい(!)です。
「新作じゃないけどね~。新作は時間かかるよ」
「いつできるの」
「2年くらいかな」(爆)
でも、描いてない訳じゃないです。前日は、レストランMUSMUSでライブペインティング、YAMAHAのCMもやりました。そういえば、L25にも載ってましたね

暗転と共にDVDのアニメーションが映し出され、タム君のピアノの音でスタートしました。アニメーションに合わせて奏でられるジャズのような音楽は、あっという間に私たちをタム君・ワールドに連れていきました。
アーティストってこういうものなんだ。他人を引きつける強さ。
そんなことを改めて感じさせてくれた、ひとときでした。

心地よい気分に浸っている私たちを優しく裏切るように、タム君は突然マイクを握ると立上がり、弁士に早変わり。
作品名は「う○こ」
「う○こ、したいなあ。でも、公衆便所は汚いし、デパートに来たらオカマがいていやだし、ここは、テイッシュがない!モレチャウ!カメハメハッ!!」
う○こ、我慢のための呪文!笑いすぎて苦しいよ、タム君!
何度目かの危機を乗り越えた主人公はついに、安住の地を見つけ、そして…。ここれから先は、内緒です。フフフ。
最後まで笑いの渦でいっぱいでした。

パフォーマンスの後は、サイン会もありました。本当のフアンたちに申し訳ない気がして、サインは遠慮して柱の影からこっそり写真だけ撮ってきました。
トリがタム君でよかった。タイの現代美術展は、私達に幸せな気分をお土産に残し、幕を閉じました。

タイ人の実行委員会スタッフの皆様、日本で受け入れをしていた事務局の皆様、そしてアーティストの皆様、本当にお疲れ様でした。

2007-05-24

タイ現代美術展のグループインタビュー

20日、日曜日は、タイ現代美術展最終日。そして、タム君パフォーマンス。

その前に、今回の展覧会グループインタビューにも参加しました。適任者がいくらでもいるからおよびでないと思っていたら、申し込み少なかったみたいです。

このインタビューはタイ文化省が実施したものでした。
質問の内容は、日本人はタイの美術に興味があるか、どんなジャンルが好きか、今後、どこでどのくらいの頻度で開催したらいいか、というようなことでした。
タイは、今後も継続的に開催するつもりなんでしょうか??毎年とかやるつもりなんですかね?
タイは、海外に対して自国を紹介する活動に力を力を入れ過ぎなんじゃないかという気がします。それもいいけど、その前に自国の足腰を強くするほうが先ではないでしょうか。
タイの人々とタイ人アーティストのための文化行政に力を注ぐべきでしょう。それが、ひいてはタイの文化とタイ・アートの発展に繋がるんだと思いますけどねえ。

参加者4人のうち、2人はタム君パフォーマンスを見に来た方でした。
「タム君は、日本で最も有名なタイ人アーティストだと思う」という言葉に、内心「なぬ~!!ナウィンがいるだろ~!!」
やはり、広報が弱かったというのが話題になりました。どこで展覧会を知ったかという質問も、「タム君情報を調べていて知った」「知り合いから聞いた」という答えで、「チラシを見た」という人はいませんでした。

ブログや会場で事務局の方々の頑張りは目に付いたのですが、対照的に美術館の対応はあっさりしていた気がします。公式サイトでは、最後まで全部のイベントが告知されることはありませんでした。
タイ側にこの企画の話があったのは、展覧会の4ヶ月前だそうです。海外の展覧会とは思えない超短期の準備期間。
東京都現代美術館はこの展覧会をどう位置づけていたのか、美術館の見解を聞いてみたかったです。

インタビュアーを務めたタイの留学生たち、ご苦労様でした。

2007-05-20

タイフェスティバル2007 1日目



初日は、12時頃、やっと到着しました。既にすごい人出です。
まずは、タイ料理で腹ごしらえ!と、プリックタイのカオソーイを食べていると、舞台からモーラムの音楽が聞こえてくるではありませんか。うーん、見たい!



カオソーイをかき込んで駆けつけると、腰にパーカウマーを巻いた若い男の子達が演奏していました。イサーンのお祭りみたいじゃないですか。いいねえ。
そのうち、我慢できなくなったおばさんが踊りだし、スーツを着た男の子達も踊りだしました。日本で言ったら、田舎の盆踊りって感じなのでしょうか。サヌック・マークマーク。私も踊りたーい。
演奏が終わると、一番最初に踊りだしたおばさんは、「恥ずかしー!」とばかりに一目散に人ごみへと走り去っていきました。踊ってた時との落差にがちょっと可愛らしかった。あのテレは、おばさんの乙女心かしら。

この楽団はプログラムには載ってないので本部で聞いてみると、昨日出演が決まったばかりで、「明日やるかどうかも決まってません。」だって。「タイのことですから、そんなもんだって思ってますよ。マイペンライ」って言っておきました。
グループ名は「ピン・ケー・ポコ」となっていましたが、それって楽器の名前を羅列しただけじゃないの??そのアバウトさもタイっぽいね。


運良く舞台で会えたyucoさんは、「今からモダンドックの席取りよ!」と気合十分。とても、孫がいるとは思えません。お若いわ~。
私はモダンドックは明日に取っておく事にして、お店を見て回りました。
今年は、修交120周年記念ということで、イベントや展示ブースが多かったようです。スタンプラリーは、当たりを引いて、「やった~」と喜んだら冷凍食品でした。もちろん、家に着いた頃には溶けてましたよ。これって当たりなんですか??yucoさんは、DVDを貰って本当の当たりだったようです。うらやましい。
途中で、神田外語大の生徒さんと先生による、タイ伝統楽器の演奏も行われていました。先生の演奏していた楽器は、始めてみました。タイっていろんな楽器があるんですね。


タイ人の技術研修ブースに行くと、先ほどのイサーン楽団の男の子達がいました。
彼らはミュージシャンではなく、タイからの技術研修生だったんですね。今回のようなタイのイベントの際には、皆で演奏をするのだそうです。
パーカウマーは、若い子はしないでしょ?おじさんだけでしょ?と聞いたら、フフフと笑って、そうだよと答えていました。皆、イサーンからやって来たそうです。ちょっとダサめの笑顔がかわいいね。น่ารัก
パーカウマーなんかしないような若い子たちでも、モーラム音楽は演奏できるんだ。日本人が、お祭りには太鼓や笛をするのと同じってことか…。私も田舎にいたときは、祭りの太鼓やってたもんね。


買い物はあまり興味が湧いてきません。タイでも買わないんですけどね。
その代わり、CDはいろいろ買いました。カラバオとルークトゥンのCD、NattoとPonglang SaonのVCD。Ponglang Saonは、去年すごく流行ったという噂のヤツです。モーラムを現代的なエンターテイメントにアレンジしたという感じかな。おバカで演歌調なんだけど、音楽的にも面白くてエンターテイメント性十分!映画のヌーヒン、音楽のPonglang Saonって感じで、ハマりました。
イサーン文化、すばらしい!タイpopもいいけど、イサーン文化をもっと評価しましょう!


渋谷口には、tuktukブースです。今年はオーナーズ・クラブの存在を知ってしまったので、見る目も違いました。
ブースに並んでいるのは販売用ではなく、所有者達の自慢のtuktukだったのです。だから、一台一台カスタマイズの仕方が違っています。内装も相当凝ってます。中には、モニター付きのものも!タイ・カラオケでもできるのかな?
この日のために、遠路はるばる高速道路を夜通し走ってやってきた車もあります。男たちのロマンを感じます。



ぐるりと回って戻ってくると、慌てて食べ物をゲットして舞台に向いました。
コンサートはまずNatto。タイでは日本風にキメてますが、普通のファッションでした。見た目も意外と普通かなあ。
次はDan。タイではこんなのが流行ってんのかな?
次に入ってきたのは、アレレ?スペシャルゲスト?にしてはビック過ぎない?
数曲歌ってからやっと気づきました。pranって、彼女のことだったんだ!カラバオと競演していたCD持っているけど、名前知りませんでした。modern dogやNattoに気をとられて、こんな大物に気づいてなかったとは不覚です。しかも、30歳ですって?てっきり、ベテランのおばさん歌手だと思ってました。
彼女はファッションもルックスもいまいちですが、その歌唱力のすばらしさには会場の誰もが納得せざるを得ません。横に立っている男性が、「格が違うね」とボソッと呟いていました。
お客の反応に応えて「何?カラバオは来ないわよ。バンコクにいるわよ。去年来たでしょ?」なんていうMCも、貫禄を漂わせてます。「kitthung baan mai?」(家が恋しい?)それから彼女はいろいろとタイ人たちに語りかけていました。それ以上の内容は分からなかったけど、故郷を離れて暮らす同郷の人たちを思いやる彼女の心を感じて、私もジーンときました。母なる存在、そんな人でした。

初日は、Pranのコンサートで幕を閉じました。