2007-05-26

「バンコク国立美術館」の日本語ガイド

「Show Me Thai みてみ☆タイ展」、終わりましたね。
Witさんの花売りの少女たちも、タイへ帰っていったようです。私が作った女の子も一緒ですね。
この展覧会で、初めてタイの美術に興味を持った方も多いのではないでしょうか。

タイで現代美術をみるスポットとして、バンコクの国立美術館があります。王宮などの観光スポットにも近く、バックパッカーの聖地カオサン通りからも歩いていける距離です。
ここで、日本人の方が日本語ガイドサービスを行っています。

ガイドを立ち上げたのは、東京国立近代美術館でボランティア・ガイドをされている金成圭章さん。
かつて、タイに駐在した経験などからタイとの繋がりも深く、ご自身で翻訳をされて館長に掛け合い、実現されたとのことです。
自身の経験を活かし、海外へ活動の幅を広げるその熱意と実行力、すばらしいです。

ブログで紹介するための説明を付けたいとお願いしたら、丁寧な文章が送られてきましたので、ご紹介します。
下記は、基本情報の一部を除いて、金成圭章さんによる文章です。また、この記事の写真も全て金成圭章さんにご提供いただきました。ありがとうございます。

1.バンコク国立美術館の日本語ガイドサービス

日時:毎月第三土曜日午前10時から約1時間
連絡先:gallerybkk◎msn.com
(現地の日本人ボランティア・ガイドのメールです。◎を@に直して送ってください。)

2.バンコク国立美術館について

1977年に開館。バンコクに王朝が開かれてから現代までの絵画、彫刻作品のコレクションの常設展示があるほか内外の作品の企画展を行っています。
常設展示は国家美術展の受賞作品や国家芸術家の代表作などでタイの近現代美術史が概観できます。
建物は1907年に王室の建物として作られたルネッサンス様式によるもので重要文化財(National Monument)に指定されています。
黄色の外壁に白い浮き彫りが美しいこの建物はかって王立造幣局として使用されていたものです。

Art Gallery National Museum
開館時間 午前9時~午後4時水曜日~月曜日(月・火休館)
入場料 30バーツ
住所 4Chao-FaRoad,Pranakorn,Bangkok10220
電話 66-2-282-2639~40(日本からかける場合)
アクセス ★マークが美術館 http://www.thailandmuseum.com/thaimuseum_eng/bangkok/maplocation.htm
URL http://www.thailandmuseum.com/thaimuseum_eng/artgallery/main.htm

3.ガイドサービスの経緯(金成圭章さんより)

微笑みの国私共は若い頃バンコクに駐在し、その後家内がタイの留学生、研修生をお世話する機会が多く、またしばしばイに旅行し各地の仏教遺跡を訪ねるなどタイはなじみ深い国です。

私は2003年東京国立近代美術館がボランティアによる所蔵品展のガイド(毎日2時から約1時間交替で実施しています。)を始めたときから参加し来館者との交流を続けています。

2年ほど前NationalGalleryを訪ねたとき、タイの学生が研修で日本語ガイドをやろうとしていたので昨年行ってみるとそれはその時限りとのことでした。

国立博物館の方は各国語によるボランティアガイドの長い歴史があり日本語も30年の歴史があるので、それにならい美術館のガイドも出来ないかと思い、同館のガイドブック(英文)を日本語に翻訳し、かつ関連する資料で日本語のものまた英文(日本語に翻訳)したものを作り、館長に提案しましたところ興味を示し実現の運びとなったものです。

現地にお出での方々に集まって頂いた折資料をお渡しし検討して頂いたところ幸いチャレンジして下さる方がいらして定期的にガイドが始まりました。

「ズボンとアート」という前森美術館館長の書かれたものを読んだときに「欧米のアート」「日本のアート」というズボンをはいて始めての国のアートにふれることの無意味さ
をといておられるのに共感しましたが、タイのアートに自分の眼で直接触れて頂くこのガイドに是非多くの方が参加して頂きたいと思います。



金成さん、丁寧な文章ありがとうございました。
国立美術館は、観光場所としても人気の王宮やワット・プラケオが並ぶエリアにあり、大通りの向かいには国立博物館もあります。また、バックパッカーの集まるカオサン通りからも近いです。
バンコクに観光に行った際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
実は、私も何度か近くに泊まりながら、まだ行ったことがないんです。

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建物の写真と絵画(作者 Chakbhan Posyanakrit(国民芸術家)
 「Duangta Nandakhwang の肖像」アクリル絵具 1970)
彫刻(作者 Khien Yimsiri 「微笑みの国」 ブロンズ 1948)