2009-06-09

雀の子

子スズメが巣立ちを迎えるこの時期。
鳥の世界にも、できの悪いヤツはいる。

動物の世界は厳しい。
職場のガラス柵にぶつかって、息絶えた哀れな子スズメ。

またかと思ったら、その子はひっくり返ってジタバタしていた。
右足を怪我している。
しかも、全く鳴かない。

野鳥は拾ってはいけないが、このままだと猫の餌だ。
家に連れて帰ることにした。


スポイトで無理やり水を飲ませたら、喉をゴクゴクさせて飲んでいる。
子供のころ、インコの餌をあげて自然に帰したことがあった。
お湯に浸した粟・稗をくちばしの先に押し付けたけど、まったく無反応。
餓死しちゃうよ。

次の日、アヤちゃんがやって来た。
「スズメにあげるミミズ取ってきて。」と頼んだら、バッタとダンゴムシを捕まえてきた。
目の前に置いてあげると、すごい勢いでバクッ!バクバク!
やっぱり、生きた餌かー!と、バッタ3匹、ダンゴムシ1匹捕ってきたら、一度に口に入れてムシャムシャ食べ始めた。
元気が出たのか、アヤちゃんが箱から出してあげあたら、ピョンピョンと片足を使って飛び跳ねている。


そして、3日目。
朝起きたら、何だかおとなしい。箱をのぞいてみたら、お腹を上にしてこっちを見上げている。
窓際に置いたから暑かったのだろうか。
水をあげたら、ゴクゴク飲んだ。

駅に着く前に、途中の草っ原でダンゴムシを調達。
スズメを手に乗せて、口元に差し出したけど食べる気配がない。
職場に着いたらバッタも捕まえるからねー、と声をかけ、頭をなでてやった。

電車の中で、こっそりさっきのダンゴムシをあげようとしたら、ぐったり横たわっている。
持ち上げたら、首がダラリと垂れた。

職場に着いて、お墓を作ってあげた。
30分前はこっちを見上げたいた。
今は土を掛けてあげるのが嘘みたいだ。

飛びたてるまで育ててあげられなくてゴメンね。
子ススメは、最後まで一言も鳴かないまま行ってしまいました。


1 Comments:

Anonymous said...

うっく・・・。
その日までだった命が2日伸びたんだと思うよ。